29日公開の映画「ラスト・ブラッド」(R15+指定)を鑑賞した。

この映画は2000年に公開された劇場アニメ

「BLOOD THE LAST VAMPIRE」を実写化した作品で、

16世紀の戦乱の世から存在するオニが人間の形をして

生きて人を襲っていたが、そのオニが人間たちに

戦いを挑んでくるところにオニを退治するサヤという少女が

自分の運命に立ち向かいながら宿命の相手と対決するストーリーである。

アニメでは劇場版とテレビ版で人気を博した作品だけに

実写版では難しい面もあった作品だが、

最初から最後まで血で塗られたシーンの連続に

その血を争えない運命に落ちていく事になるだろう。
2000年に劇場版アニメ化され、その5年後にテレビ版アニメとして

描かれた作品だけれど、私自身はテレビ版では全てではないものの

約1年間見続けてきたのである程度の筋書きと

その宿命の中で生きたサヤを見続けた。

その原点となる「BLOOD THE LAST VAMPIRE」の実写版が今回なのだが、

描く上でこの作品が実に難しいと感じていたんだけれど

短い時間の中でサヤの血で塗られた宿命をどう感じるかで

この作品の良し悪しがわかれてくるのかもしれない。

(R15+指定)という事で元々の題材が殺しなので

どうしても血を避ける事ができないゆえの指定だが、

内容としては血の場面は確かに多いものの

そこまで規制を掛ける必要があったのかな?という感じもあった。

殺した人数ではGOEMONの方が完全に上なんですけれどね。

サヤが辿り着いた運命の結末はいかに・・・

キャスト

父親を殺したオニゲンを倒すためだけに生き、

オニを退治しながらオニゲンとの対決を目指すサヤ演じるチョン・ジヒョン

サヤの父親を殺しさらには育ての親のカトウすら殺し

サヤの前に立ちはだかるがその運命の真実を握っているオニゲン演じる小雪

サヤが転向してきた高校でオニに襲われ、

その後最後までサヤと共に行動するアリス演じるアリソン・ミラー

オニゲンに殺されたサヤの父親の家臣でサヤと共に身を隠して暮らし、

サヤを人間として育て剣術を教えたカトウ演じる倉田保昭

他多数のキャストでストーリーが進行する。

ストーリー

セーラー服に身に包み、孤独とともに生きる16歳の少女サヤは、

父親を殺したオニゲンへの復讐を胸に、たった一人で生きてきた。

今はオニ殲滅のために作られた組織、

カウンシルの協力を得ながらオニの処刑人としての日々を送っていた。

カウンシルのリーダー、マイケルは、

サヤをアメリカ軍基地内の高校に潜入させる。

そこでは、女子生徒に化けた2匹のオニが、

クラスメイトのアリスに襲いかかろうとしていた…。

結末は劇場で観てほしいけれど、

今回のレビューとして今から400年前の戦国時代から続いている

オニとの戦い・・・人間とは違う種族であるオニは

人間の血を主食とする事で生きてきた。

サヤもオニ種族の血と人間の血の両方が流れるハーフであり、

サヤは400年間16歳で年齢が止まってしまっている。

ゆえに血が獲られる限りサヤは行き続ける。

これはBLOOD+では一定の期間になると眠りに就かなければ

ならない宿命になっており、

ただただ400年間眠りを得ないまま生きていたわけじゃない。

この作品の中ではそこまで考えなくて良いとしても、

オニを退治できるのはサヤだけという描き方をしている。

確かにアニメ版でもサヤは血で塗られた

日本刀で斬り続けることでオニを退治できた。

ただこの作品では刃物や凶器になれば退治できる事になっており

その点は大雑把に描かれている。

サヤを支援する組織カウンシルは400年以上オニと戦ってきたが、

長年の戦いでオニと戦えるだけの力を失った事で

サヤを頼っている現状があり、殆どサヤの支援に集中している。

そしてサヤは情報を元にオニを斬り続けるのだが、

とにかくこの戦闘シーンはサヤの強さを大きくアピールしており、

その戦闘シーンはあまりの速さで呆気に取られながら観ている感じだ。

そこでサヤの秘密を知ってしまったアリスは

次第にサヤとオニとの対決に巻き込まれていく。

これはアリスが軍の娘だったという事もあるが、

サヤと接した事で次第にサヤはアリスに心を開いていく。

そしてサヤが重症になった時には自らの血を

サヤに輸血し助けてより強い繋がりが後々サヤを助ける事になる。

そしてオニゲンとの最終対決へ向かっていく訳だが、

その結末は劇場で観てほしい部分なんだけれど、

サヤは元々人間とオニのハーフだった。

しかし父親は殺され、母親は行方不明とどちらがオニで

人間なのかわからずにいた。

しかしそれはオニゲンとの戦いでわかっていく。

正直こういう自ら呪われた宿命=運命に対して

どう決着をつけるかなんだけれど、

このケースではサヤは斬る事でしか決着をつける事ができなかった。

確かに自らの存在を否定する事になるのかもしれないが、

それが人間の心を持ったからこそサヤが下せた結論なのかもしれない。

総評として運命を斬り続ける事は時として

自らを否定する事になることもある。

しかし斬り続けていく事で知る本当の友情や善悪もある。

斬る事でしか運命を斬れなかったサヤだったけれど、

時として斬ったからこそ運命を開ける事もあるのだと

感じられたらこの作品の意味合いを本当の意味で

理解する事になるのかもしれない。

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