27日ドラマ「アイシテル-海容-」第7話を視聴した。

今回は再び清貴ちゃんの家族へ手紙を書いた

さつきは智也との面会で智也の心を開こうと接するが

智也は最後の扉を開けない。

一方聖子は富田からさつきの手紙を受け取り、

さつきの心境を読んでいく内にその苦しみを感じて涙する。

その手紙を受け取った事を知った秀昭は直接返してくると言って

手紙を持っていったが、

そこで秀昭は加害者家族の現実を目の当りにしてしまう。

手紙を返せずゴミとして捨てようとしたところに

美帆子がその手紙を見つけて読んだ。

智也は事件当時の記憶を思い出してうなされる夜を送っていた。

そして智也は最後の扉を開こうとしたシーンがメインだった。
ストーリー

病院から退院したさつきは、

「智也が犯した罪を一緒に背負い共に生きていくことが、

自分が生きている意味なのだ」と富田へ話す。

そして、遺族の苦しみを思い続けることだけが

唯一の償いであるという想いを込めた小沢家への二度目の手紙を富田に託す。

一方、和彦からさつきが入院していると聞かされていた智也は、

面会に訪れたさつきを受け入れる。

久々に智也に会うことのできたさつきだったが、

思わぬ智也からの気遣いの言葉に胸がいっぱいとなり、

涙があふれ何も言えなくなってしまう。

その頃、富田はさつきから預かった手紙を渡すべく、

小沢家を訪れていた。

聖子は、同じ母親として犯人の母親の気持ちを知りたい

という想いを持ちつつも、事件のことを思い出すことのつらさから、

「手紙はこれで最後にしてほしい」と富田に伝える。

聖子が手紙を受け取ったと知った秀昭は、

「この手紙を受け取ることは犯人を許すことになってしまう」

と言って聖子から手紙を取り上げる。

翌朝、自ら犯人の親に直接手紙を返してくると

言って家をでた秀昭だったが・・・

以上日テレアイシテル−海容(かいよう)−HPより


今回は智也は大まかな事件当日の出来事を語ったものの、

最後の清貴ちゃんとのやり取りについては言葉を閉ざしたままだった。

確かにそこまでの経緯は殺害に繋がる要因が

多少見えてきたものの決定的な真実はこの先にあるので

やはり最後の真実に辿り着かなければ本当の償いにも

自ら犯した罪に対しても向き合う事はできないままだ。

言葉を閉ざせば状況証拠だけで事件は片付けられ

本当の真実を周りが知る事なく事件は終わってしまう。

そして本当の償いとはなっていかない。

そのために富田はさつきに智也の心の扉を開けるのは

さつきしかいないと語るのだった。

確かにここまでの原因はさつきにあったと

自覚している以上はその扉を開ける鍵は

さつきが握っているのは確かだと思う。

ただその鍵をさつきはまだ見つけられずにいた。

そこでさつきは智也が興味あったカブトムシの話をするが、

どうしてかさなぎになって成虫になる話をした途端

智也は口を閉ざしてしまったのだった。

一方さつきの身近にも事件の話が流れてきた事で

再び立ち退きを迫られる。

確かにこういう事件を犯した犯人の家族は

何時までも非難され続ける訳だが、

近年はインターネットが主流となった事で

その情報が何処かで流れるようになった。

サカキバラ事件でもHPが作成されその情報を発信した者もいたが、

警察の要請で閉鎖されたケースもあり、

何処かで作られてはまた消えていくケースが後を絶たない。

情報を持っている以上何処かで発信されているものだと

考えてしまった方が良いのかもしれない。

それでも生きていかなければならない

和彦とさつきはその現実を次第に受け入れていた。

聖子も次第に現実を直視する事ができるようになり、

冷静になった状態でさつきの手紙を読み始める。

確かにこういう事って時間を置く事で冷静に判断する事ができるので、

49日を過ぎて納骨が終わった後に再びさつきからの手紙を受け取り、

読む事ができる状態になった。

その手紙にはさつきがこの現実を加害者の息子と共に

受け入れ息子を償わせる為に生きていく事を許してほしい

という心境が綴られていた。

手紙を読んだ聖子はその辛い現実で苦しんでいる

さつきの気持ちを感じて涙するのだった。

確かに失った聖子も辛いが、突然加害者になったさつきももっと苦しい。

被害者家族の苦しみがあるように加害者家族の苦しみを感じて知るのだった。

失った側といってしまうとどちらも失った側なのだが、

生きながらその罪を償っていくことはもっと辛いものだという事でもあり、

それは世界全ての人を敵に回すほどだという事でもある。

ゆえに聖子はどうして清貴が死ななければならなかったのを

真実を知って受け入れる事がこれから前へ進んでいく事だと感じるのだった。

一方秀昭は1人で酒を飲んで帰ってきた。

そこでさつきの手紙を読んでもまだ許せない気持ちのままだったが、

さつきのアパートにいった途端その現実を知り愕然とするのだった。

確かに気持ちでは許せない気持ちはそのままなのかもしれないが、

それが自分の手ではなく他人の手で許せないと攻撃されている事を

知り加害者家族の現実も知った瞬間だった。

本当に許せない気持ちがあるけれど、

それが他人によって実行されていると知ると

自分の気持ちと違うところで物事が動いていると感じるケースがある。

そういう場面に直面して初めて現実を知ったりする。

それでこれが当たり前と思うが、

やり過ぎと思うかで違ってくるものだが・・・

智也は事件当時の清貴に言われた言葉を思い出していた。

これは前回書いた通りだが、

智也の常識と清貴の常識に大きな誤差があり、

その大きな誤差が正直な清貴が智也に対して嫌われているんだ、

悪い人なんだという言葉となって智也に投げ掛けられた。

7歳の清貴には自分の話した言葉の意味が

どれほど智也に対して心の刺さったのかを

まだ理解できない年齢であり、

理解し始めた10歳の智也には

清貴の言葉がナイフのように心に刺さった事だけは間違いない。

ただそれがどうして殺害まで至ったのかが扉の先にある。

でもその言葉でうなされた事を踏まえると

清貴の言葉に原因があるのは間違いない。

ある程度年齢を重ねていれば手加減と受け入れる器量があるのだが、

孤独の闇の中にあった智也にはその言葉は重かった。

そして智也をうなされた先に真実を話す決意をするのだった。

今回はここまでだったけれど、

やはり真実を知らなければ

智也もさつきも和彦も聖子も秀昭も美帆子も先に進めない。

それで何かが救われる訳ではないし、より辛い現実を知る事になる。

それでも知らなければならないのだと思う。

真実を知る事でどう向き合っていくのか?

そして智也自身が自分は死刑になると思っている中で、

本当にこれから向き合わなければならない事は何なのかを知っていく事になる。

それは更生プログラムの元では更生を前提なので

少年法の元では死刑になる事は智也の年齢ではまずない。

ただ私は考えるに罪の内容によっては智也の年齢であろうとも

死刑判決が言い渡されるケースが存在しても良いのかもしれないと感じる。

ただその刑の執行については判決後すぐという事ではなく、

一定の時間を置いた上で執行すべきと考えるので、

10代で受けたなら10数年後に執行し

それまでは償いの日々を送らせるという形があっても良いのではと思う。

これは今の少年法が更生を前提にしているからであり、

それがそうでなくなるのであればまた話は変わってくるものと考える。

生かす事が全てなのか?

という問いにその答えが見出せないケースが必ずあるのだと

感じる事件が多くなったからでもある。

次回は智也が事件の真実を次第に語りだし、公判の日程が決まる。

公判は非公開で行われるので傍聴できない中でどう真実を知っていくのか?

その行方に注目したい。

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