7日公開の映画「余命」を鑑賞した。

この映画は結婚10年目で待望の妊娠をした

38歳外科医が10年前に患った乳がんが再発し

出産するか諦めて治療するかで悩み

葛藤していく姿を描いたストーリーである。

高齢出産が珍しくなくなった現代だが、

乳がんも近年増加傾向にあり、

結婚相手や夫婦との考え方により

さまざまな考え方がでるだろうけれど、

その中でも命の尊さを感じる事ができる作品となっている。
スターダストプロモーションが初めて映画配給を

手がける事になった最初の作品だけに、

公開前から大々的に宣伝並びに予告していたので

注目度もそれなりに高い作品だと思うし、

内容も夫婦である人たちなら避けて通れない問題でもあると思う。

所属事務所には松雪さん以外にも常盤貴子さん、中谷美紀さん、

竹内結子さん、柴咲コウさんなど数多くの看板女優を抱える。

今回第1作主演女優が松雪泰子さんだったわけだけれど、

松雪さんも結婚、出産、子育てを経験しており、

経験しているからこそ演じられる部分もある作品だし、

所属している女優さんの中でそれだけの経験をしている人は

松雪さん以外にはいなかった。

命の尊さを感じながらストーリーを振り返りたいと思う。

キャスト

10年前に乳がんを摘出し結婚10年目で待望の妊娠、

外科医を続けながら出産を目指したが

再び乳がんが再発し出産するかしないかで1人で悩み続ける

百田滴演じる松雪泰子

以前は滴と共に医者を目指したが断念し

フリーのカメラマンをやっている。

不安定な収入に不安を募らす滴に自分は必要なのかと

自問自答する百田良介演じる椎名桔平

滴の同僚であり友である女医保井きり子演じる奥貫薫

滴の故郷奄美で結婚し2人の子供と暮らしている

宮里光演じる市川実和子

滴の友人で家を留守にする時に愛犬を預かってくれる

吉野秀実演じる宮崎美子

他多数のキャストでストーリーが進行する。

ストーリー

敏腕外科医・百田滴は結婚10年目にして妊娠する。

過去に乳がんを患い、子供を授かることを

期待していなかっただけに、

カメラマンの夫・良介と至福の時間を味わう。

しかし喜びもつかの間、全身性の乳がんが再発する。

出産は38歳の滴にとって最後のチャンス。

しかし産んだところで自分は育てられない。

子供を諦めて治療に専念すべきか、

ガンの進行を早めることになっても子供を生むか、

病を知り尽くした滴は苦渋の決断を迫られる…。

結末は劇場で観てほしいけれど、

今回のレビューとして1度乳癌の摘出手術を受けてから

10年後の38歳に妊娠した事で喜んだのもつかの間、

炎症性再発の乳癌に侵され完治の見込みがない事で

人生の選択を迫られる事になる。

この病気に対して滴が医者であり、

この病気を知り尽くしているからこそ

色々な症状の患者を見てきただけに

苦渋の決断をしなければならない事を知っていた。

このケースでは2つのケースがあり、

1つは出産を諦め治療に専念するか、

寿命を縮めても出産するかしかないのだが、

例え癌細胞を体に発病しても胎盤で赤ん坊には

行き渡らない仕組みになっているのは

人間の体の神秘を感じる部分だけれど、

それでもこの時点では2つの選択肢しかなく、

どちらを選んだとしても余命がわずかである事に変わりない。

それを解っているからこそ夫の良介にも相談できず、

誰にも言えないまま結論を先延ばしにしていた。

その結論を出すために故郷の奄美へ行くのだが、

ここで故郷へ帰るポイントは間違いじゃないと思う。

結論を出す上で迷ったら原点にいく事で

答えを見つける事ができるという事もあるし、

故郷だからこそ結論を出せる事だってある。

故郷に戻って色々酔った勢い夫の良介と親戚で口論になったけれど、

お酒が入るとどうしても本音と不安が出やすくなる。

それは不安から出た言葉でもあった。

そして決断する滴は出産と今後の人生を考え病院を退職し、

夫の良介には安定な収入のために滴が仕事を推し進める。

そうでもしなければ出産できないという思いがあったからだった。

確かに良介も医者を目指していたわけで

この病気がどういうものなのかを理解するのに時間は掛からない。

治療を優先すれば当然諦めようという事になるかもしれない

という気持ちが伝わってくる事になる。

ここではこの先の滴の結論になるんだけれど、

滴は出産する決意を固めていた。

ゆえに出産して子供に私の分も生きてほしいと

願ったからこその滴が出した結論だった。

確かにこの時点での結論は難しい。

38歳ここで出産できなければ、2度と出産する事は難しい。

そしてどちらを選んでも余命わずかな事、

同じ命なら生かせる命を生かしたい

という医者の結論と生まれてくる子の命を尊重する気持ち、

そして私が生きた証を残すためにという女性の気持ちがここにあった。

そして出産を迎えるが、出産後良介が仕事からまだ戻らず、

1人で生まれた子を育てていたが、

異常に気づいた元同僚のきり子が臭いで乳癌という事をわかり、

滴をぶって強がらないで治療するように忠告したのだった。

数日後倒れた滴は病院に運ばれた果たして

滴は余命をどう生きるのか?

結末は劇場で観てほしいけれど、

夫婦として10年間愛し続けると色々嫌な部分が見えるし、

それを鬱陶しいと思う事も少なくないと思う。

その中でも2人の間の愛情がなくなる事はなく、

子供が誕生した事でより理解を深め合った2人がいた。

相談した上で出産を決断するべきだったと思うけれど、

良介が滴の気持ちを受け止める事ができたかは難しいのも事実だ。

このケースでは生まれるまで病気を伏せていたゆえに

生まれてきた子を育てるというケースしかなくなったけれど、

本来なら治療をかねて確り夫婦間で話し合いをしてほしいと思う。

総評として、それぞれの夫婦や恋人同士として

裂けて通れない問題であり、

このような場合どうしたらよいのか

それはそれぞれの価値観によって違うと思う。

それがどのような結論を出す事になっても辛い結論であり、

悲しい結論になる。

その状況を考慮したとして私がその状況に直面したなら

私は相手の意思を尊重したい。

もし同じ余命なら私なら産んでほしい気持ちが強い。

命の尊さを強く感じている私としてはその結論を出したい。

産む事ができず悲しい決断をした夫婦も多い。

それだけに命の尊さを見つめるには原点に帰ることが

結論に最も近い答えになると思います。

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