3日公開の映画「歓喜の歌」を鑑賞した。

この映画は12月30日とあるみたま町を

舞台に文化会館のコンサート予約で

ブッキングした女性コーラスグループ2組と

不手際を犯した文化会館の支配人が

大晦日までに繰り広げられるドタバタ振りと

コンサートまでを描いたストーリーである。

内容は不手際から始まった

奇跡の大晦日というのが流れだが、

そこまで辿り着くまでのそれぞれの思惑と

人々の流れは手汗握る展開となっている。
よく似たコーラスグループを同じ時間に

予約を入れた事から始まった大晦日までの

2日間はまさにドタバタ劇というに相応しい展開だ。

大晦日にコンサートをするのもある意味

カウントダウンライブ位しか思い浮ばないけれど、

こういう一般のコーラスグループのコンサートも

ある意味見所があるものである。

普段は忙しい中で練習時間を見つけて

練習するコーラスグループ、

それは1年間の集大成と言える場所だから

両者譲れないのは当然だ。

そこに手違えした支配人のドタバタ劇場は

ある意味笑えるようで笑えない展開となっていく。

キャスト

みたま文化会館主任で外国人ホステスに

入れ込んだ事が市役所にばれて左遷されて、

家族とも別居状態、いい加減さが災いして

ダブルブッキングさせてしまった飯塚正演じる小林薫

飯塚主任の部下で若手職員加藤俊輔演じる伊藤淳史

みたま町コーラスガールズのリーダー兼指揮者

五十嵐純子演じる安田成美

みたまレディースコーラスリーダー

松尾みすず演じる由紀さおり

飯塚主任の妻で正のいい加減さに離婚を叩きつける

飯塚さえ子演じる浅田美代子

みたま市長宗方清演じる斉藤洋介

など他多数の豪華出演者によってストーリーが展開する。

ストーリー

町の文化会館に勤める飯塚主任は、

半年前に市役所から飛ばされてきた

典型的なダメ公務員だ。

年も押し迫った12月30日の朝、

飯塚主任は1本の電話を受ける。

それは大晦日の夜に予定している

「みたまコーラスガールズ」の

コンサート予約確認の電話だった。

その横で部下の加藤が青くなっていた。

というのは大晦日には

「みたまレディースコーラス」

の予約も受けていたからだ。

さあ、緊急事態発生!

「どうせオバさんたちの暇つぶしだから大丈夫だろう」

とどこまでも楽観的な主任だったが…。

結末は劇場で観てほしいけれど、

今回のレビューとしてドタバタ喜劇というべきだろうか、

元々落語家・立川志の輔の傑作落語を映画化したこの作品、

実際の生活でこのような事が起こると

はっきりいってジタバタ鳥状態になるので

本当に溜まったものじゃない。

これが落語の世界で演じると

確かにそのジタバタ振りが面白く聞こえてくるから

落語マジックは凄い。

そんないい加減主任がやらかした

コンサートのダブルブッキング・・・

まあコンサート翌日に気づくとは

さすがいい加減主任というべきだろうが、

これが半年前からの予約で気づかないとは

役所の管理のずさんさも凄いの一言だ。

実際に私も仕事では突貫仕事多数なので

人事で観る事はあまりできないのだが・・・

そして始まったコーラスグループの譲り合い交渉・・・

しかし市長の後ろ盾のあるみたまレディースコーラスが

強気に出た事で、

先に予約したみたまコーラスガールズが形勢不利に・・・

これって今のプロ野球のパウエル問題じゃないが、

先に予約した方が、後で予約した方に取られたら

それは溜まったものじゃない。

権力で優先権を奪われるんだから、

さすが官のやることは汚い、

民はこういう時弱いものだ。

そしてその官の飯塚主任も仕事でいい加減ならまだしも、

これがどうに頂けない女たらしのいい加減主任と来たものだ。

そして外国人ホステスに熱を上げてしまったから

これまたいい加減さもお手上げだ。

そしてツケ200万を翌日まで

返す要求をされてさあどうするいい加減主任!

そしてそのツケをチャラにする方法が

市長お気に入りの金魚を持ってくることだったが、

これが運悪い事に市長室に移されたばかりだった。

これに困った主任・・・

そこにブッキングして交渉中だった

みたまコーラスガールズのリーダー純子が

主任さんが気兼ねなく動けるのならと

おとりをかう事になる。

そしていい加減主任と機械に強い?

純子の金魚強奪作戦が幕を開ける。

まあ窃盗なんですけれど、

金魚一匹で物事が解決するなら私なら

申し出があれば金魚上げてしまいますけれどね。

私の場合は使っていたパソコンなどを

あげたぐらいですから時としてお金以上の

借りを作ることも時として大切なのかもしれません。

と悪い事は悪いといいつつも、

ある注文ミスである案がひらめく、

それがコーラスグループの同時出演だった。

官の力の強いみたまコーラスレディースが、

みたまコーラスガールズの歌を聴く事になる。

そしてその歌は見事に届き2組は

大晦日は2組のコーラスグループが歌う事になった。

しかしここで問題が・・・

会場にお客が入らない・・・

さあどうするいい加減主任!

そしてどうなる大晦日!

この先は劇場で観てほしいけれど、

大晦日のクライマックスの合唱は

確かに見所だったんだけれど、

あれって最初から最後まで通しで良かったのでは?

と思うんですよね。

スウィングガールズでもラストは通しだったように、

最後まで通しだったら

もっと大きな感動のラストになったと

思っただけに最後は個人的には物足りなかった。

総評として、このいい加減さと突貫工事には

私的には減点だけれど、

こういうドタバタ振りを劇場や落語で観ると、

これが見事な喜劇になる。

これも出演者の素晴らしい演技があってこそであり、

これはこれだけ多くの経験を積んだ

出演者がいたからこそ成り立った映画なのだと思う。

全員の平均芸歴では30年以上あるのではないだろうか。

それだけ芸達者が集まればいい加減な主人公でも

喜劇で笑っていられる作品になるだろう。

ブログランキング・にほんブログ村へ

Ranking ブログランキングに参加しております。

歓喜の歌 (角川文庫 ん 27-1)


歓喜の歌


志の輔らくごのおもちかえりDVD 1 「歓喜の歌2007」
mixiチェック