26日サッカー国際親善試合キリン・チャレンジカップ

日本対チリ戦が国立霞ヶ丘競技場が行われ、

0対0のスコアレスドローで終わった。

試合は序盤から日本もチリもリスクを負わないサッカーに

終始し攻撃的でも守備的でもない

中途半端な展開に終始する。

前半FKのチャンスも壁に阻まれ

前半は何もないまま終了した。

後半になっても硬直状態が続いたが、

FWに大久保を投入してから

大久保が積極的な攻撃をみせるが、

投入直後のGKをかわしてのチャンスは枠外、

CKからのヘディングはGK正面、

カウンターからのシュートもゴールバーの上を

通過してチャンスを活かせない。

チリも少ないチャンスで攻めたが

決定力を欠いてスコアレスドローとなった。

日本はオシムサッカーからどんなサッカーを目指すのか

この試合では計る事ができなかった。
オシム監督勇退後初の代表戦という事で

どんなサッカーをみせるのか楽しみにしたが、

結局守備的な面以外ではどうやって攻めたいの?

という疑問だけの残るサッカーに終始した。

トルシエ、ジーコ、オシムと3人の外国人監督が

続いてそれぞれ特徴を確りビジョンとして示したが、

今の日本代表はオシム監督が伝授した

オシムサッカーのパスで崩す動くサッカーというよりは

守備を確実に4,5枚残してどうやって攻めるのか

不透明な守備だけサッカーという感じだ。

これだとカウンターも意図ハッキリせず、

中盤も中途半端になってしまう。

色々な面については試合を振り返りながら考えたい。

日本代表のフォーメーションは4−4−2

GK川口

DF

右SB内田、CB中澤、CB阿部、左SB駒野

MF

右MF中村憲 ボランチ鈴木啓、左MF山岸

トップ下遠藤

FW 高原、巻

このスタメンでサプライズはA代表初出場の

19歳内田の起用ぐらいで

後はオシムサッカーのメンバーでスタートした。

前半から両チームともリスクを冒さない

様子伺いのサッカーを展開する。

チリも若いメンバーで構成されており、

これからのチームだが南米のチーム特有の

足技レベルは高い。

日本も攻める展開を作ろうとするが、

高原、巻が確りマークされ、

サイドから大きく崩す展開でもなく、

2人にボールを繋ごうとするが

尽くゴール前まで行かずカットされる。

対してチリもリスクを冒さない

日本の守備陣が確り守りチャンスがない。

前半はリスクなきサッカーに終始した。

後半になってもその展開は変わらず、

変わったといえばCKのチャンスが

チリに多くなった位で、

1度決定的なピンチはあったが決定力不足で逃れた。

日本は山岸に代えて羽生、内田に代えて加地、

高原に代えて大久保を投入し、

大久保は投入直後個人技で突破を計り

GKをかわすがゴールを捉え切れない。

さらにCKのチャンスも

GK正面とツキに見放された。

それでもこの試合では唯一攻撃面で

目立ったのが大久保の積極性だったことは

十分評価できる。

その後巻に代えて矢野、

中村憲に代えて山瀬を投入するが、

大きな局面打破とは行かず結局このまま

スコアレスドローで2008年の初戦を終えた。

今回の試合では守備面については

内田を起用する姿勢は大きく評価できるが、

センターバックでわざわざ阿部を起用する意図が

何処にあるのだろうか?

本職はボランチであり、

もしセンターバックで起用する前提なら

坪井、岩政、水本の3人を控えに回す意味がない。

4バックで本職3人を控えに回してまで

ボランチ本職の阿部を起用するとは、

センターバックの控えをあまり入れなかった

オシム監督よりさらに悪い。

既に起用した試合数の多い布陣を敷くより

中澤の相棒探しの方が良かったのでは?

と思うのは私だけか?

そして中盤に目を向けると

ダブルボランチからダイヤモンドに

チェンジした背景はおそらく4−3−3システムを

使うためだろう。

確かに4−3−3を使う場合は

中盤がダブルボランチ&トップ下か

ワンボランチ左右MFの組み合わせになるが、

どうやらこの布陣では

ワンボランチ&左右MFで対処するようだ。

だとしても日本の持ち味である中盤を活かした

サッカーは死んでしまう。

昨年の欧州遠征では4−5−1で

中盤の選手の飛び出しで突破口を見出し

スイスを撃破したのが記憶に新しいが、

このメンバーだとそれはできないし、

中盤は守備面のみになり易い。

そして2トップに目を向けると高原は不動としても、

ここまでわざわざオシム監督の遺産を

継ぐ事もなかろうに

巻を起用してプレーが被る状況では

突破も変化も計れない。

高原をキープ、大久保突破ならバランスの良いが、

どうも巻の場合ただ動いているプレーばかりで

逆にポジショニングの悪さだけが目立った。

FWは肝心な時に中央にいなければならないが、

この2人の起用だと肝心な時にサイドに

散ってしまい誰もいない。

それ以上に戦術面の問題は一体どうやって相手を

崩す攻撃をするのかだったが、

パスも中途半端、カウンターもパスの精度が悪く

カットされる展開、サイド攻撃はサイドバックが

リスクを冒さないので厚みがない。

トルシエの時は明確にクロスを中央に集めたりしたし、

ジーコの時は中盤の構成力で打開し、

オシムの時はダイレクトパスで

チャンスを演出する展開があったが、

今日はそのどれにも当てはまらなかった。

結局は攻撃面の戦術が見えなかった事で

大久保の個人技だけが目立つ結果となった。

まあ解っちゃいたが守備だけの理論では

世界と戦えない事は3人の外国人監督で

学んだはずだったが、

これで10年分の蓄積が全て0に戻る可能性もある。

少なくても中盤を捨てるサッカーを展開するようなら

日本の持ち味は確実に消えるだろう。

という事で次にボスニア・ヘルツェゴビナ戦で

どんな攻撃面の戦術をするのかそこに注目したい。

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