19日公開の映画「シルク」(PG-12指定)を鑑賞した。
この映画は19世紀後半のフランスと日本を舞台に
製糸業を営む青年が上質の絹を求めて
日本を3度行き来し、
そこで出会う恋とフランスでの
愛の結末を綴ったストーリーである。
タイトル通りシルクロードを辿って日本まで
危険を顧みず行き来するのだが、
その旅で青年はある真実を知るのであった。
この映画は19世紀後半のフランスと日本を舞台に
製糸業を営む青年が上質の絹を求めて
日本を3度行き来し、
そこで出会う恋とフランスでの
愛の結末を綴ったストーリーである。
タイトル通りシルクロードを辿って日本まで
危険を顧みず行き来するのだが、
その旅で青年はある真実を知るのであった。
かつて中国からヨーロッパまでの道を
シルクロードと言ったが、
元来絹は中国が発祥の地であり、
旅商人はその絹を売りにヨーロッパまで旅をしたのが
シルクロードの始まりだ。
このストーリーでは19世紀の1860年前後を
日本の幕末を舞台に日本で生産される蚕を求めて
日本へ向かう青年の姿が描かれている。
その青年は母国フランスで
幸せな結婚生活を送っていたが、子供に恵まれず、
日本では美しい少女と恋に落ちるが、
その先に待っていた愛の真実とは・・・
キャスト
製糸業を営むヴァルダヴューから、
蚕卵を入手するためアフリカ行きを依頼されたことを
キッカケに製糸工場を営み美しい女性、
エレーヌと結婚するが、
蚕の病でより良き蚕を求めて
日本まで行く事になった
エルヴェ演じるマイケル・ピット
エルヴェと結婚して幸せな生活を送るが
子供に恵まれず寂しい思いを・・・
やがて病に倒れてしまう
エレーヌ演じるキーラ・ナイトレイ
日本にやってきたエルヴェが取引した闇の権力者
原十兵衛演じる役所広司
原十兵衛の妻として使える
謎めいた少女演じる芦名星
謎の少女から受け取った手紙を翻訳してもらう為に
出会うマダム・ブランシュ演じる中谷美紀
エルヴェが日本を訪れた時に出会った
少年演じる本郷奏多
他多数のキャストがストーリーが進行する。
ストーリー
19世紀フランス。戦地から故郷に戻った青年、
エルヴェは、製糸業を営むヴァルダヴューから、
蚕卵を入手するためアフリカ行きを依頼される。
危険な旅を経て、蚕卵を持ち帰ると、
それで得た富で美しい女性、エレーヌと結婚。
自らも製糸工場を経営し、
結婚生活は順風万帆であった。
しかし、アフリカの蚕が病気にやられ、
新婚のエルヴェに再び買い付けの依頼が。
しかも、行く先はアフリカより遥かに遠い日本だった…。
結末は劇場で観てほしいけれど、
今回のレビューとして日本とフランスを結んだ
先にみた愛というのが今回のストーリーだ。
この主人公エルヴェは最初はアフリカへ
蚕を求めて旅をしたのをキッカケにエレーヌと出会い、
結婚する。
この当時のフランスはヨーロッパ各国と戦争や
海外への植民地支配で戦地へ行かなければ
ならない時代だったが、
製糸業を営むヴァルダヴューの計らいで
軍人から外れる事ができた。
そして始めた製糸工場の経営は順調で、
エレーヌとの結婚生活も子供が産まれない事を
悩みながらも順調だった。
しかし蚕が突然病で死んでしまった事で
蚕を求めて遠く日本へ旅立つ事になった。
フランスから日本までは当時ロシアを経由して
ウラジオストクまで出てそこから船で
日本の今の山形県酒田へ密航、
そこから信濃を越えてある村へ辿り着く命がけの旅だ。
当時の日本は黒船の来航で鎖国が解かれた時代だったが、
まだ外国人を受け入れるほど簡単な時代ではなかった。
そこで闇の商人原十兵衛と出会い蚕を手にするが、
そこでさらに謎めいた美しい少女に
出会い恋に落ちてしまう。
最初の旅では蚕を手にし自らの事業も潤った。
しかしそこで出会った少女を忘れられなかった
エルヴェは再びエレーヌを残して
日本へ旅立ち原十兵衛に出会う。
そこで再び少女と出会いそして結ばれたが、
その後少女はエルヴェの前から消えた。
失意の中帰国したエルヴェは
今度は大量の蚕を手に帰国するのだった。
そしてそこで渡された手紙に書かれた事を知るために
フランス人と結婚したマダム・ブランシュと出会う。
この時事に国際結婚してフランスに
日本人がいる設定も珍しいがそれはさておき、
その手紙には「必ず戻ってきてください。
さもなくば死にます。」と書かれていた。
これは渡した時に書かれた心境と想いであり、
少女もエルヴェに恋していた事になる。
しかしこの内容を読む限り帰らないで下さい。
帰ったら死にます。
という解釈もできるので、
この時点で少女は既に死んでいたと推測できる。
そして3度日本へ向かったエルヴェだったが、
村は何ものかに焼かれ、
原十兵衛一行は村人とともに落ち延びていた。
それを追うエルヴェだったが・・・
これは闇の世界で商売する者は
例え外国人相手でも後を追われるのは
居場所を知られる事を恐れるもので、
その見せ示めだったが、何とも悲劇だ。
そして少女に出会えず日本を後にするが
蚕も死んでしまい事業も工場を閉鎖する事になるが、
そこからエレーヌと共に造園業を始めて窮地を乗り切る。
その後日本は蚕の輸出を許可し、
スエズ運河開口で日本まで20日間で行けるようになった。
その数年後日本語で書かれた手紙がエルヴェに舞い込む、
そこには「あなたの幸せのためなら、
ためらわずに私を忘れてください。」とあった。
そして数年後エレーヌは・・・
これ以降は劇場で観てほしいけれど、
最後の手紙の部分はエルヴェが日本から来た
手紙と思った事でその意図を読み取る事ができず、
あの時の少女を思い出すが、
その真実は違うところあった。
総評としてエルヴェはフランスと日本で2つの恋をした。
その結果フランスではエレーヌ、
日本では謎の少女との思いがエルヴェの中で渦巻いた。
最後の日本語の手紙もあそこまでして想いを秘めたのは、
エレーヌがエルヴェのもう1つの恋を
知っていたからこそかもしれない。
そうでなければあの日本語までにして
手紙にする意味が成立しないだろう。
実は知っていたのよ。でも言えなかった。
それを知っていても貴方への愛は変わらない。
あの手紙にはその想いが文章から書かれていない
ところから感じる事ができた。
誰かを恋したとしても変わらない愛・・・
それを壊さない為に逝ったエレーヌ・・・
エルヴェを繋いだシルクロードの末にみたのは
真実の愛だった。
これはある意味遺書的なものだけれど、
本当の想いを告げずに終わる事も
1つの愛の形なのかもしれない。

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絹 (白水Uブックス 169 海外小説の誘惑)
SILK
シルクロードと言ったが、
元来絹は中国が発祥の地であり、
旅商人はその絹を売りにヨーロッパまで旅をしたのが
シルクロードの始まりだ。
このストーリーでは19世紀の1860年前後を
日本の幕末を舞台に日本で生産される蚕を求めて
日本へ向かう青年の姿が描かれている。
その青年は母国フランスで
幸せな結婚生活を送っていたが、子供に恵まれず、
日本では美しい少女と恋に落ちるが、
その先に待っていた愛の真実とは・・・
キャスト
製糸業を営むヴァルダヴューから、
蚕卵を入手するためアフリカ行きを依頼されたことを
キッカケに製糸工場を営み美しい女性、
エレーヌと結婚するが、
蚕の病でより良き蚕を求めて
日本まで行く事になった
エルヴェ演じるマイケル・ピット
エルヴェと結婚して幸せな生活を送るが
子供に恵まれず寂しい思いを・・・
やがて病に倒れてしまう
エレーヌ演じるキーラ・ナイトレイ
日本にやってきたエルヴェが取引した闇の権力者
原十兵衛演じる役所広司
原十兵衛の妻として使える
謎めいた少女演じる芦名星
謎の少女から受け取った手紙を翻訳してもらう為に
出会うマダム・ブランシュ演じる中谷美紀
エルヴェが日本を訪れた時に出会った
少年演じる本郷奏多
他多数のキャストがストーリーが進行する。
ストーリー
19世紀フランス。戦地から故郷に戻った青年、
エルヴェは、製糸業を営むヴァルダヴューから、
蚕卵を入手するためアフリカ行きを依頼される。
危険な旅を経て、蚕卵を持ち帰ると、
それで得た富で美しい女性、エレーヌと結婚。
自らも製糸工場を経営し、
結婚生活は順風万帆であった。
しかし、アフリカの蚕が病気にやられ、
新婚のエルヴェに再び買い付けの依頼が。
しかも、行く先はアフリカより遥かに遠い日本だった…。
結末は劇場で観てほしいけれど、
今回のレビューとして日本とフランスを結んだ
先にみた愛というのが今回のストーリーだ。
この主人公エルヴェは最初はアフリカへ
蚕を求めて旅をしたのをキッカケにエレーヌと出会い、
結婚する。
この当時のフランスはヨーロッパ各国と戦争や
海外への植民地支配で戦地へ行かなければ
ならない時代だったが、
製糸業を営むヴァルダヴューの計らいで
軍人から外れる事ができた。
そして始めた製糸工場の経営は順調で、
エレーヌとの結婚生活も子供が産まれない事を
悩みながらも順調だった。
しかし蚕が突然病で死んでしまった事で
蚕を求めて遠く日本へ旅立つ事になった。
フランスから日本までは当時ロシアを経由して
ウラジオストクまで出てそこから船で
日本の今の山形県酒田へ密航、
そこから信濃を越えてある村へ辿り着く命がけの旅だ。
当時の日本は黒船の来航で鎖国が解かれた時代だったが、
まだ外国人を受け入れるほど簡単な時代ではなかった。
そこで闇の商人原十兵衛と出会い蚕を手にするが、
そこでさらに謎めいた美しい少女に
出会い恋に落ちてしまう。
最初の旅では蚕を手にし自らの事業も潤った。
しかしそこで出会った少女を忘れられなかった
エルヴェは再びエレーヌを残して
日本へ旅立ち原十兵衛に出会う。
そこで再び少女と出会いそして結ばれたが、
その後少女はエルヴェの前から消えた。
失意の中帰国したエルヴェは
今度は大量の蚕を手に帰国するのだった。
そしてそこで渡された手紙に書かれた事を知るために
フランス人と結婚したマダム・ブランシュと出会う。
この時事に国際結婚してフランスに
日本人がいる設定も珍しいがそれはさておき、
その手紙には「必ず戻ってきてください。
さもなくば死にます。」と書かれていた。
これは渡した時に書かれた心境と想いであり、
少女もエルヴェに恋していた事になる。
しかしこの内容を読む限り帰らないで下さい。
帰ったら死にます。
という解釈もできるので、
この時点で少女は既に死んでいたと推測できる。
そして3度日本へ向かったエルヴェだったが、
村は何ものかに焼かれ、
原十兵衛一行は村人とともに落ち延びていた。
それを追うエルヴェだったが・・・
これは闇の世界で商売する者は
例え外国人相手でも後を追われるのは
居場所を知られる事を恐れるもので、
その見せ示めだったが、何とも悲劇だ。
そして少女に出会えず日本を後にするが
蚕も死んでしまい事業も工場を閉鎖する事になるが、
そこからエレーヌと共に造園業を始めて窮地を乗り切る。
その後日本は蚕の輸出を許可し、
スエズ運河開口で日本まで20日間で行けるようになった。
その数年後日本語で書かれた手紙がエルヴェに舞い込む、
そこには「あなたの幸せのためなら、
ためらわずに私を忘れてください。」とあった。
そして数年後エレーヌは・・・
これ以降は劇場で観てほしいけれど、
最後の手紙の部分はエルヴェが日本から来た
手紙と思った事でその意図を読み取る事ができず、
あの時の少女を思い出すが、
その真実は違うところあった。
総評としてエルヴェはフランスと日本で2つの恋をした。
その結果フランスではエレーヌ、
日本では謎の少女との思いがエルヴェの中で渦巻いた。
最後の日本語の手紙もあそこまでして想いを秘めたのは、
エレーヌがエルヴェのもう1つの恋を
知っていたからこそかもしれない。
そうでなければあの日本語までにして
手紙にする意味が成立しないだろう。
実は知っていたのよ。でも言えなかった。
それを知っていても貴方への愛は変わらない。
あの手紙にはその想いが文章から書かれていない
ところから感じる事ができた。
誰かを恋したとしても変わらない愛・・・
それを壊さない為に逝ったエレーヌ・・・
エルヴェを繋いだシルクロードの末にみたのは
真実の愛だった。
これはある意味遺書的なものだけれど、
本当の想いを告げずに終わる事も
1つの愛の形なのかもしれない。



