28日アジア・カップ3位決定戦

日本代表対韓国代表の試合がインドネシアで行われ、

延長戦でも決着が付かずPK戦の末

6対5で敗れアジア杯シード権を失った。

試合は前半から日本優位のペースで進んだが

両チームとも得点できず前半を終了した。

後半になって韓国が退場者を出し、

その抗議で韓国監督、コーチ2人が

退席処分となり完全優位となるが、

ゴールを決められず決定機もチルドレンが尽く外した。

延長戦となったものの守り一辺倒の韓国守備陣を

最後まで崩す事ができずPK戦に突入し、

5人目まで全て決めてサドンデスに突入し、

日本は6人目MF羽生が外して敗れた。

オシムジャパンはアジア杯4位に終わりシード権すら失った。
日韓戦という特別な試合を差し引いても

ガッカリする内容だった。

結果的にチルドレンを溺愛した事が

最後の最後まで元クラブチームの成績同様

今のメンバーではアジア杯に勝てるメンバーじゃなかった。

阿部を除いたチルドレンがこの大会

どのような活躍をしたのか?

同じタイプで調子が明らかに上だった矢野をサブにして、

リーグ戦絶不調だった巻を使って活躍したのが

2段格下のベトナムだけでは

これを納得しろというのはいくらなんでも無理なのではないか?

色々批判する事になるがこれで本当に良いのか?

という中で試合を振り返りたい。

日本代表のフォーメーションは4−5−1

GK川口

DF

右SB加地、CB中澤、CB阿部、左SB駒野

MF

ボランチ中村憲、鈴木啓、遠藤

右攻撃的MF中村俊輔、、左攻撃的MF山岸

FW高原

アジア杯初戦と同じメンバーで戦った。

前半から日本の持ち味である中盤のパス回しで

韓国を攻めるがパスばかりでシュートが打てない。

韓国はロングシュートでもチャンスなら打ってくる。

激しい戦いの中前半が終了した。

後半になると日本が中盤を支配する時間が増え、

韓国はロングボールからのカウンターの展開になるが、

後半10分に退場者を出して、

これに抗議した韓国ベンチは監督、

コーチ2人の退席処分になる。

これで圧倒的優位になった日本は守り一辺倒となった

韓国ゴールを襲うがそれでも決まらない。

結局90分以内に勝負は決まらず延長戦となり、

延長戦でも韓国執念の守りを崩せなかった。

そしてPK戦でチルドレンの羽生が外し

チルドレンで終わったアジア杯となった。

色々な選手を使うという感じではなく

固定したメンバーで決まった交代選手と攻撃に出る時と

守備に回る時という区別は殆ど感じない内容となった。

結果的にDFは控え選手不在という感じにしか映らず、

本来ボランチで使いたかった

阿部をセンターバックで使う突貫工事で凌ぐなど、

メンバー選考的にも各ポジションの

埋め合わせはボランチで埋めた。

本来ならセンターバックならセンターバックで、

サイドバックならサイドバックで埋めるのがセオリーだが、

オシムは色々やろうとし過ぎた結果何処でもできる選手と

ただ走れる選手ばかりを選んだ。

トルシエの時のようにフラット3と解り易い

3バックシステムを組むでもなく、

4−4−2なのか3−5−2なのかそれ以外なのか

結果的にはジーコの時でも

攻撃的なら4−4−2の黄金の中盤システム、

守備も兼ねるなら3−5−2のトップ下システムで

組んだ事を踏まえてもオシムのシステムは

あまりにもこの1年流動的過ぎた。

結果的に4−4−2で落ち着いたが、

そこまであまりにもシステムを流動的させすぎたあまりに

各選手ともシステムを覚えるだけで四苦八苦した1年だった。

その為各ポジションに特にサイドバックとセンターバックでは

控えの選手はボランチの選手とトルシエ、ジーコでも

普段やらないポジションに配置しなかっただけに

オシムの控え構想はディフェンスの控えは

ボランチで務まるという考えだったのだろう。

しかしそれでは本来選手の力を発揮できる

ポジションでプレーしないケースが増えるため

1年試したが最終的に最終ラインの控えと

攻撃的MFの中村俊輔と遠藤以外の

選手が不在となってしまった。

それ以上にただオシムの理解者という事で

巻、山岸、羽生が選ばれチームが不調の選手を

そのまま使い結果ベトナム以外で

個人技を放棄したただ走るだけのサッカーになってしまった。

実力でも欧州組は別格、ジーコ時代からの選手と

比べてもそれに準じるのは守備で貢献した鈴木啓太ぐらいだ。

彼なら上位の浦和でプレーし、

今季は海外でも戦っている事で

アテネ五輪時代以上の実力をつけた。

中村憲剛は及第点になる以外では

出場時間の短い矢野を除けば

明らかにオシムが選んだ選手は誰も活躍しなかった。

チルドレンが可愛いのは解るがオシムの場合あまりにも

チルドレンを溺愛しすぎた結果

自らの悲劇を招いた結果となった。

パスだけ回すならアジア以上

欧州中堅クラスのレベルがあるだろうが、

シュートを打つレベルではアジア上位レベルには

全く通用しなかった。

オーストラリア、サウジアラビア、韓国を観て解るとおり、

オーストラリアは高さで、

サウジは少ないチャンスを個人技で打開し、

韓国もチャンスがあれば多少無理でもシュートを打った。

日本はゴール前でボールを回し続けるだけで

ゴール前ですらシュートを打たない。

これでどうやってゴールできるのか?

それ以上にただ走る選手ばかり集めても

結果的に疲労し切った韓国の守りを崩せなかった。

戦術的にも1人少なくなった相手に

明らかに攻める力の残っていない相手に

FWを早く投入しないで

中盤から崩そうとしたのはどうなのか?

明らかに韓国はゴール前に上げて来る

ボールの方が嫌がったはずで、

高さで勝負できる矢野を延長後半10分から

投入しても何も仕事すらできなかった。

総評として私自身はオシム監督の続投には

正直賛成しかねる。

理由はあまりにも難しくシステムが流動的だからだ。

トルシエ、ジーコの時は新しい選手が選ばれても

システムが決まっていたので

突然わからないシステムを組む事はなかった。

しかしオシムの場合はクラブチームで

長期的に浸透させていくなら良いが、

短期間で4−4−2、3−5−2、4−5−1、

ダブルボランチ、ワンボランチ、3トップなど

複数のシステムを使い分けるのでは

新しい選手はあまりにも戸惑いが多過ぎる。

代表ではシステムはどう多くても

攻撃、通常、守備の3種類のオプションが限界だろう。

これ以上増やすと余計選手は

明確な戦術を理解する前に終わってしまう。

ゆえにこれを理解できる選手として

チルドレンを多数選んだ訳だが、

その選手達の多くは走るだけの個人技のない選手だった。

私ならまず選ばなかったであろう選手が多過ぎた

今回のメンバー・・・

今いえるのは阿部を除いたオシムチルドレンを

これからも選び続けるようならこれからの

日本の戦いは険しい事になるだろう。

監督を代えるなら今しかない。

個人技を捨ててまで走る選手だけを

選ぶならそうした方が良いだろう。

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