14日公開の映画

「ブラック・ダリア」(R−15指定)を鑑賞した。

この映画は1947年に実際に起こった

殺人事件を題材にしてジェイムズ・エルロイが書き上げた

ノワール小説の傑作「ブラック・ダリア」

を映画化した作品である。

殺人内容が残忍な上事件の真相に迫る作品としては

あまりにも謎が多過ぎた作品だった。

なおこの作品は(R−15指定)なので

15歳未満の方の観覧はご遠慮ください。
実際に1947年に起きた迷宮入りの殺人事件何だけれど、

当時の捜査技術ではある程度計画的な犯行で

証拠さえ残さなければ逃げ切れるだけのものは

あったのかもしれない。

現在の犯罪において迷宮入りする事件は少なくなったが、

日本へは世田谷の一家4人殺人事件が今だ未解決だし、

迷宮入りしそうな事件は日本の場合は意外と多い。

これは捜査能力の低下なのか?

犯人の知能指数が高くなったのか?

わからないけれど、

事件は何時も何かの理由で起こっている。

今回は私の嫌いな洋画なので

ストーリーは簡潔にレビューするけれど、

まずこのストーリーの序曲は2人の刑事の

ボクシングでの対決から始まる。

正直オープニングからボクシングで殴り合うのはともかく、

事件の経緯という点でこのシーンはあまり

必要なかった感じもした。

そして2人の刑事は同じ殺人課に配属され、

色々な事件を追っていく。

そこで1人の女性と出会う。

彼女はある事件をキッカケに刑事と同棲していた。

そんな中でブラック・ダリア事件が発生する。

その事件はあまりに残忍な上、死体は尽く切り裂かれていた。

そしてそこからブラック・ダリア事件を

2人の刑事が追っていくのだが、

そこである証言者の女性と家族に出会う。

そこから色々な展開を見せていく訳だけれど、

この時点で数多くの謎めいた事が多過ぎた。

そしてその中で1人の刑事が犯人によって殺害されてしまう。

そしてそこからブラック・ダリア事件は急展開を迎えていく。

事件の真相は15歳以上の方のみ劇場で確認してほしいけれど、

今回のレビューとしては、

事件の謎を解くという上では確かに結末まで

辿り着くとその伏線を感じ取る事が出来る。

ただ事件の経緯としてはトリックがあった訳じゃなく、

ある意味カモフラージュ的な部分が多かったのが

この事件の率直な感想ではある。

トリックは仕業に対する幻想的なものなのだが、

カモフラージュは仕業を隠すという観点からみる。

今回はトリックという観点でみると

ただ残忍な犯行に及んでそれを異常者に見せた事ぐらいで、

あとの犯行方法については見えない部分と

隠された中で犯行が行われた。

そしてこの事件最大に謎めかせたのが情報不足という事だ。

色々証拠を見つけられたけれど、

これらは情報さえ揃ったらもう少し事件は

素早く解決できたかもしれない。

当時の情報収集力では難しいかもしれないが、

事件はいかに情報力が必要なのかを感じさせた作品だった。

犯行手口については残忍にして極まりないが、

よくよく考えると日本でもそのような

事件が9年前に発生している。

その犯人は現在野に放たれたけれど、

残忍な事件の犯人を更生させる事に

疑問を感じる今日この頃だ。

例えそれが未成年という条件だったとしても、

そういう犯人を生かして野に放つ事は

住人を恐怖に陥れてしまう事を今の日本は忘れている。

その犯人は今何処にいるかもわからず、

どこかで暮らしている。

警察はその情報さえ提供しない。

もし再び悪夢な事件が起きた時に情報さえ

公開していれば回避できた事だったら、

それは情報を公表しない側の責任と

それを判断した者が責任を問われて良いと思う。

一般市民には少なくても危険な事を

知る権利は絶対あると思う。

もちろん公表しなくても良い事もあるが、

そういうことを考えるとこの事件は

不確定な情報は人々を恐怖に落とし入れる事を

まざまざ感じさせる事件だったと観た後に感じただけに、

情報の重要性を時々問いたくなった作品でした。

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切断―ブラック・ダリア殺人事件の真実
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