今年初めてのスタジアム観戦となった千葉戦は

オシムチルドレンによりオシム教室だった。

試合的にはアルビレックス新潟が勝てなかった試合じゃないが、

最終的には尾オプションの差が出た試合だった。
諸事情により9ヶ月ぶりとなる

現場復帰という事でやはり生でしか味わえない、

解らない視点から書けるのが観戦という事で、

試合経過と共に今日の試合を振り返ろうと思います。

会場に着いたのが試合開始10分前、

移動に時間の掛かるところの為

どうしてもそうなってしまった。

久し振りに2階席からの観戦で戦況の観易い場所だった事も

あり戦術はすぐに理解する事ができる。

さて今日の試合を一言で言うなら

オシムチルドレンによるオシム教室という事で

オシムジャパンソックリそのまま選ばれるであろう

メンバーがオシムジャパンが目指すサッカーを披露した。

その前にアルビレックス新潟のフォーメーションは4−4−2

GK北野、

DF右SBに三田、CF海本慶、CF中野、左SB梅山、

MFボランチに寺川、シルビーニョ、

右に鈴木慎、左にファビーニョ、

FW矢野、エジミウソン

現在のアルビレックス新潟ベストメンバーでスタートした。

対するジェフ千葉は3−5−2のフォーメーションでスタートした。

しかしこのフォーメーションは試合の中で

変幻自在に変わるのでこのフォーメーションは試合の中で紹介する。

試合は前半開始早々からジェフ千葉の攻撃で

アルビレックス新潟ゴールが脅かされる。

しかしそのピンチをGK北野が再三効セーブで防ぐ。

攻めている千葉に対してアルビレックス新潟は

前半10分にカウンターからチャンスを掴み

FW矢野のゴールで実に4試合ぶりの得点を挙げる。

その直後アルビレックス新潟に悪夢が訪れる。

ゲームケーカーで中盤を支えていた

MFシルビーニョが故障でMF本間に交代する

アクシデントが発生した。

この事で中盤を組み立てられなくなった

アルビレックス新潟は千葉に中盤を

試合される時間が続く事になる。

1点を先制された千葉だが、

ここで千葉はビハインドの時の戦いに出る。

メンバーはそのままにフォーメーションは変化させてくる。

3−5−2で始まったシステムはビハインドと共に

3−4−3とトップ下のMFクルプニコビッチが

FW中央に上がり、巻とハースが左右に開く、

中央の時は3−4−3だが、

相手陣内に攻めているときにはサイドハーフの

両サイドがウイングとなり、

前線に5人が並ぶ5トップの陣形になった。

システム的には2種類あり3−2−5と3−3−4にもなる

3−2−1−4陣形でボランチが左右に若干開き

中央のMFクルプニコビッチが上がり目のトップ下になる布陣、

これはハイリスクハイリターンにもなるのだが、

3バックはセーフティを心掛けて守備をする。

しかしこのフォーメーションは速攻が決まれば

得点を狙われ易い超攻撃的な陣形にもなるので、

攻めている時には両ウイングから

クロスを挙げても拾う事ができるが、

1度奪われると守備が手薄な分カウンターで

失点する可能性もあるシステムだ。

オシムジャパンが4トップを敷いた時の陣形がこの形となる。

多彩な変形システムに苦しみながらも

アルビレックス新潟は何とか凌いで前半を終了する。

しかし後半になると速攻でチャンスを作っていた形も

確り対応されるようになってしまい、

アルビレックス新潟の攻撃は殆ど手詰まりになる。

これがオシムジャパンのオプションの多彩さの1つで

相手のシステムに対応してシステムと修正をし、

マークとポジショニングを変える事で対処してしまう。

アルビレックス新潟の場合今シーズンは

反町監督の時のように試合中にシステムが変わることがなく、

終始4−4−2で進める。確かにこの戦術は

1つのシステムの完成度は非常にあがるのだが、

ここの能力を上回るチームに対しては行き詰る事がある。

ジーコジャパンやトルシエジャパンでもそうだったが、

少ないシステムで完成度を上げる事は間違っていはいない。

しかしそのシステムで行き詰ってしまうと

打開策が殆どなくなってしまうのも

過去8年の日本の戦いでもある。

今のアルビレックス新潟もそれに近い形にある。

ただ私はこのシステムそのものは悪いとは

感じないのでシステムの中でもジェフのように

ダブルボランチからダイヤモンド形を使い分けたりするなど

工夫があればこのシステムは悪いものではない。

ただそのシステムを攻略されてしまうと

攻め手がないのが今日の試合の象徴だった。

そしてオシムチルドレンがオシムサッカーの真骨頂を見せるのが

後半20分、守り切れなくなってきた

アルビレックス新潟守備陣がわずか1分集中を切らし間に1分で

2点を奪いアッサリ逆転する展開を披露した。

サッカーで1分で2点獲られる事は屈辱以外何ものでもない。

それだけあっという間の出来事だった。

オシムサッカーの真髄は隙を見つけたら迷わず突け!

そして攻め、中間、守りの3種類でポジションが変わる事で

その状況に応じた1番ベストのポジションを探し、

見つけなさいというのがオシムサッカーの真髄だ。

リードした千葉はその後確り守りのオプションに変形する。

今までビハインドの時には両ウイングとなっていた

両サイドが今度はウイングバックとなりサイドの守備を固める。

これにより両サイドからの攻撃は尽く防がれ、

守備陣の人数が増えた事で4−4−2しかない

アルビレックス新潟のシステムではほぼ破るのが不可能だった。

後半わずかなチャンスもあったけれど、

尽く外した事がこの試合勝ち点を逃した最大の敗因ではあった。

しかし今日の試合ではシルビーニョの負傷退場により

殆ど展開する事もできず、千葉に前線と中盤を支配された。

試合はそのまま千葉が逃げ切り

アルビレックス新潟は4連敗となった。

今日最大の敗因は決定力の差以外には

オプションの差が決定力以上の敗因である。

変幻自在にシステムが変化するサッカー相手にしては

決まったシステムで組み立てるチームには非常に分が悪過ぎた。

試合も十分勝利する事ができた試合だったので

ある意味悔しさと疲れだけが残った。

それ以上にシルビーニョの負傷でゲームメーカー不在は

このシステムにはとても痛い。

しかしいない選手の事を考えるよりは

今いる選手でベストの戦い方を探すしかない。

試練の4連敗となったが、

ここを乗り切れば十分まだ7位以内を狙えるだけに、

今日の敗戦を糧に次の川崎戦では

前回の6失点の汚名返上をしてほしい。

次回の観戦ルポは16日に代表戦になるので

そちらの論評にも念入りに書きたいと思います。

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