昨年のクリスマスに放送された

機動戦士ガンダムSEED DESTINY FINAL PLUS 〜選ばれた未来〜

を見ながら色々考えていた。

これはFINAL PLUS 〜最後の力〜 の拡張版と言うべき内容なのだが、

確かにこれだと判らなかった状況や経緯がはっきり

わかる内容となっているので色々な疑問が解けた部分もあった。
正直FINAL PLUS 〜選ばれた未来〜を見るまでは

FINAL PLUS 〜最後の力〜を何度も見返して

何故こうなったのか?

どうしてそういう選択をしたのか?

これで本当に良かったのか?

と様々な疑問を呈しながら見ていた。

まず状況(戦況)という面だけれど、

あれはどう考えてもオーブ軍は不利な状況だったでしょう

というのがFINAL PLUS 〜最後の力〜では感じる事ができなかった。

でもFINAL PLUS 〜選ばれた未来〜ではその辺を

確り描かれておりとてもじゃないけれど

エターナルとアークエンジェルの2手に分かれて

メサイアとレクイエムに対応する事は困難だった。

それでも前作の第2次ヤキン・ドゥーエ攻防戦では

エターナル、アークエンジェル、クサナギの3戦艦で

戦った事を思えば少ないとはいえ

オーブ艦隊、

ムラサメ隊、

アストレイ部隊、

連合軍の生き残り、

クライン派の部隊、

ドム3機、

イザーク、ディアッカのグフ、ザグが戦力としてあった訳だ。

多数のザフト軍対少数精鋭というべきオーブ軍が対峙した訳だが、

やはりSフリーダム、

Iジャスティス、

ドラグーン仕様のアカツキに対して

デスティニー、

レジェンド、

インパルス

ではやっぱり分が悪い。

キラとムウがドラグーンを使えたら並のモビルスーツは敵わない。

そう考えたらザフトは数で何とか抑えられるかという感じだった。

そうでなくてもドムの3人が予想以上に強かったし、

イザークとディアッカとシホ

(戦闘シーンには登場しないが援護していたでしょう)

を含むジュール隊がクライン派についた。

結局これがエターナルが撃たれずに済んだ1つになるだろう。

それにしてもグフやザグは並のコーディネーターでは

ザコという事なのだろうか?

ザフトも赤服のエリートでなければ性能を活かし

切れないという事なのかもしれない。

その中でエターナルとアークエンジェルが2手に分かれる訳だけれど、

ここでレイとシンも2手に分かれる。

これ考え方次第だけれど、

思い切ってどちらかに絞って攻撃していたら戦況も違ったのかな?

と思う。

レイがキラを討つ事に捉われていたから

判断をミスしたといえば結果論になるだろうけれど、

レイがシンならアスランを討てると考えたから

その選択をしたのだと振り返る。

エピソードの中ではデュランダル議長が

クルーゼとの回想に耽るシーンが出てくる。

正直そのシーンこそデスティニープラン導入を決意させた

1つだと考えて良いだろう。

デュランダル議長はタリア・グラディスと恋に落ちた。

しかしコーディネーターは遺伝子操作されて

生まれた代償として遺伝子の相性が一致しなければ

子供を作る事ができない運命にあった。

これは前対戦時ラクス・クラインが

婚姻統制しても生まれてこない子供たち、

この何処が進化した人種なのでしょうか?

と訴えていた事を思い出す。

これは生き物として子孫繁栄したいという欲求は

どんな生き物にも存在する。

人間として自分の後を継ぐ者がほしいのは

誰にでもある事だから当然その後継者は自分の愛した人

との子供に継がせたいと願うのが当然な考えだし思いだろう。

しかしデュランダルはタリアとの間に子供を作る事ができなかった。

そのタリアが選んだ選択が遺伝子の相性が

一致する人と結婚し子供を作る事だった。

これは女性でないとその心境は判断しかねるんだが、

女性だったら自分の子供を産みたいと思うだろう。

現実問題として子供を産めない人も世の中にはいる。

その理由はさまざまだけれど、

それでも埋める可能性があるのだったら

その方に懸けたいと思うだろうし、

それがどんな形でもそうしたいと思うだろう。

そう考えればタリアが選んだ選択は女性として

当然の選択だったのかもしれない。

ただその事にデュランダル自身はその定めを呪うしかなかった。

そう遺伝子工学に長けていたデュランダルには

どうあがいても成す術がなかったからだ。

そう考えたらどうしてデュランダルが

デスティニープラン導入に走ったのかが見えてくる。

そう最初から遺伝子の相性の良い者同士と

一緒になる事を定める(運命)にする事で

その悲劇を回避しようとした。

確かにそう考えれば相性の良い者同士だから子供も生まれるし、

相性が良いから争いも少ないだろう。

そう考えれば確かにデュランダルの理論は間違いだとも言えない。

でもデメリットもある。

相性が良いからといって一緒にいる事を

望まない可能性もあるからだ。

デュランダルの唱えたデスティニープランは

遺伝子的な要素の部分であり、

心理的な要素を含んでいないのが致命的な欠陥と言える。

遺伝子=心理は多分環境によって完全一致するとは

限らないからこれは遺伝子とは違う部分になるだろう。

1番良い例がキラ・ヤマトになるだろう。

彼はヒビキ博士の元で最高のコーディネーターとして生を受けた。

しかしその事実は彼がヘリオポリスで

ストライクのパイロットになって各地を転戦し、

ウズミ代表が姉?であるナチュラルのカガリに写真を見せて、

メンデルでクルーゼに出生の事を語られるまで知る事はなかった。

それまでのキラ・ヤマトはヒビキ博士の友人であった

ヤマト夫妻の元で普通の子供として育っている事で

人並み以上の人格形成をされた。

外伝にあたるASTRAYに登場する失敗作として

生を受けたカナード・パルスはその運命を呪って

歪んだ人格形成をされた。

もう1人のクローンとして生を受けた

ブレア・レヴェリーはテルメアが短い事のより

短い命という定めを呪う事はせず

カナードと対峙してカナードに勝つが

死ぬ寸前にカナードに自身の運命の自縛を解く言葉を残して亡くなった。

同じ運命のレイとは全く違った運命を生きた訳だ。

遺伝子やテルメアでは計れない心理と

育つ環境というのデュランダルには計れなかった

1つだったのかもしれない。

この話は中編に続きをしよう。

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